【朝日新聞】ポット型の家庭用浄水器で放射能除去・放射能汚染対策。
朝日新聞の報道(2011年6月25日)によれば、市販の浄水器によって放射性物質の除去が可能であるということでした。放射性物質の影響を心配する人が家庭でできる対策ということで、朝日新聞は日本放射線安全管理学会の研究報告結果を掲載しました。
【放射性物質の70〜98%除去に成功】
学会が実証実験を行った結果、放射性ヨウ素131の除去率は以下のとおりでした。
・LAICA(イタリア)CAPRI 78%
・東レ トレビーノPT302 70〜98%
・ブリタ(ドイツ)Navelia 79〜83%
・三菱レイヨン クリンスイ cp002 71〜97%
・パナソニック TK-CP11 94%
数値に幅があるのは、複数のチームで実験を行ったこと等によります。
【活性炭とイオン交換樹脂が効果的】
結論としては、活性炭やイオン交換樹脂といった手段によって、放射性ヨウ素131やセシウム137がかなり除去できる、ということになりそうです。もちろん、単発の実験ですので、研究は繰り返し行われる必要がありますが。浄水器は家庭用のポット型浄水器。1回のろ過でもヨウ素は70〜98%、セシウムは84〜93%除去できました。一方の電気ポットのカルキ抜きでは、ヨウ素が17%濃縮された結果であったということです。
活性炭は、主に炭素からなる多くの小さい穴のあいた物質で、その穴に分子を吸着する性質があります。そのため、放射性ヨウ素が活性炭に吸着したと考えられます。また、イオン交換樹脂は、電荷を持つヨウ素イオンを吸着します。活性炭やイオン交換樹
脂は、市販の浄水器のろ過材として広く利用されています。ですので、一般家庭の浄水器でもある程度の放射性物質の除去ができる可能性があるということになります。実験では、ポット型浄水器に繰り返し放射能汚染水を通すことによって、放射性ヨウ素は90〜99%除去され、セシウム137は94〜100%除去できたということです。
(参考)
・asahi.com(朝日新聞社):放射性物質の除去、浄水器で軽減、洗濯も効果 - 社会
・日本放射線安全管理学会臨時ページ
この実験とは別に、RO方式による逆浸透膜浄水器も放射性物質除去に効果があることで知られています。韓国の浄水器販売・レンタル会社コーウェイが第三者実証実験を実施し、検証に成功したと発表されています。
韓国Woongjin Cowayの日本法人であるコーウェイは4月18日、自社製品の家庭用逆浸透膜(RO)浄水器フィルタを用い、福島県福島市で採取した雨水をろ過する試験を実施した結果、放射性ヨウ素ならびに放射性セシウムに対する除去能力を確認したことを発表した。
・コーウェイ、家庭用RO浄水器フィルタで放射性ヨウ素/セシウムの除去を確認 | エンタープライズ | マイコミジャーナルより。
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・[http://d.hatena.ne.jp/rakkochan+jikopr/20110526/p1:title=【口コミ・評判】RO逆浸透膜浄水器(コーウェイ、マーフィード、寺岡精工)]