【ズバッとわかる】新 介護 資格(変更点、資格は必要?、学校)

■新 介護 資格

介護の仕事をするのに、かならずしも資格は必要ありません。資格が必要になるのは、訪問介護など、特定の仕事をする場合。施設で介護の仕事をするのであれば、「資格なし」でも可能なのです。

とはいえ、就職の際には、資格がない人よりも資格がある人の方が優先して採用される傾向があります。資格の種類としては、介護ヘルパー(介護職員初任者研修)よりは介護福祉士の方が就職に有利だと言われています。

就職に有利と言われている資格には、次の3つがあります。

・介護職員初任者研修(旧 ヘルパー2級)
介護福祉士実務者研修(旧 介護職員基礎研修)
介護福祉士(国家資格)

中学生や高校生の場合は、福祉系の学校に進学して介護福祉士をめざすのが一般的。社会人の場合は、まず初任者研修を修了して、次に働きながら実務者研修を取得。その後、介護福祉士をめざそうと考えている人が多いようです。

以下、厚生労働省や介護の資格学校に電話して聞いたことなどをもとに、最新の情報をメモに残しておきたいと思います。


■ヘルパー2級等の廃止

2012年度(平成24年度)でヘルパー2級は廃止。2013年度から新資格「介護職員初任者研修」がスタートしました。介護ヘルパー2級だけでなく、介護職員基礎研修も廃止です。介護職員基礎研修については、介護福祉士実務者研修」に改編されています。


■初任者研修では筆記試験がスタート

介護初任者研修では、技術面に重点が置かれています。130時間分の授業のうち、「こころとからだのしくみと生活支援技術」という科目に75時間もの時間が割かれているのです。

具体的なカリキュラムは次のとおりです。

・職務の理解 :6時間
・介護における尊厳の保持・自立支援 :9時間
・介護の基本 :6時間
・介護・福祉サービスの理解と医療との連携 :9時間
・介護におけるコミュニケーション技術 :6時間
・老化の理解 :6時間
認知症の理解 :6時間
・障害の理解 :3時間
・こころとからだのしくみと生活支援技術 :75時間
・振り返り :4時間

これまで、ホームヘルパーの資格取得は無試験でした。ですが、新資格の初任者研修では、筆記試験が課されます。資格学校大手のニチイ学館によれば、位置づけとしては、理解習熟度を見るためのものということで、難易度的にはやさしいものになりそうです。介護講座を行う資格学校ごとに問題を作成し、実施する形式になると言います。ニチイの場合は1時間程度のものを予定しているとのことでした。

初任者研修は、国家資格ではなく、都道府県の管轄です。


■スッキリした介護資格制度に

これまで、介護福祉士になるには複数のルートがありました。今回の改編では、専門の学校(高校、専門学校、短大、大学など)で学んだ人以外は、次のようなスッキリしたルートになります。

介護職員初任者研修→介護福祉士実務者研修→介護福祉士

※2016年(平成28年)1月の試験から、実務者研修終了が介護福祉士の受験要件になります。加えて、3年間の実務経験も必要です。
※先に実務者研修を修了した場合は、介護職員初任者研修の全科目が免除されます。
※実務者研修を修了すれば、本番で実技試験が免除されます。

厚労省によれば、国家資格にはならない可能性が高いということなのですが、介護福祉士の次のステップとして「認定介護福祉士の新設が予定されています。ただ、認定介護福祉士については、現段階では検討段階です。

認定介護福祉士については、当ブログの次の記事でまとめています。

【謎の介護資格】認定介護福祉士になるには(厚生労働省,試験 etc)


介護福祉士実務者研修

介護職員実務者研修は、2016年1月の介護福祉士試験から受講が義務付けられます。授業時間数は450時間。期間はおおむね6か月です。ホームヘルパー2級や初任者研修を修了した人は、130時間分が差し引かれて320時間分の授業を消化することになります。介護実務者研修の資格の取り方は、「通学」または「通学+通信」で450時間分の授業の消化して、講座の中で行われる実技試験にパスすると修了できます。

介護職員初任者研修課程は130時間。ですので、次のステップである実務者研修に進んだ場合、この130時間分が免除され、320時間で実務者研修を修了することができます。(旧資格のヘルパー2級を持っている方も同様です。)


■疑問解消にはYahoo!知恵袋

ちょっとした疑問を解消するには、Yahoo!知恵袋が便利。

Yahoo!知恵袋
Yahoo!知恵袋:「介護 資格」の検索結果


■介護の資格学校にはどんなところがあるの?

介護の資格学校は、受講費用がまちまち。たとえば初任者研修の場合、料金は7万円から15万円くらいまでと、かなりの幅があります。ただ、就業サポートがあったりなかったりと、授業料だけでは決められない面もあります。

ですので、一通り情報を集めてみて、比較検討するのがよいです。よく知られている介護資格の学校には、ニチイ学館や、三幸福祉カレッジ、ソラスト、ハクビ、未来ケアカレッジといったところがあります。


【関連記事】

・[http://d.hatena.ne.jp/rakkochan+jikopr/20130418/p1:title=ゼロからわかるヘルパー2級の廃止(厚生労働省)]