【まとめ】放射能を除去できる家庭用の浄水器(RO水、活性炭)

【家庭用浄水器放射性物質は除去できるか?】

いくつかの種類で放射性物質が除去できるとされています。効果があるとされているのは次の3種類の浄水器です。

・RO逆浸透膜浄水器
・活性炭フィルターの浄水器
・イオン交換樹脂の浄水器


【RO逆浸透膜浄水器とは】

RO膜は、海水を淡水にする際の技術としてよく知られています。RO膜の穴が極めて小さいため、水以外の不純物のほとんどがろ過できるとされています。これがRO浄水器の原理・システムです。たとえば、コーウェイという韓国の浄水器では、複数の高性能な膜を使って不純物をほぼ完全に取り除きます。コーウェイの浄水装置で放射能汚染された水をろ過したところ、放射性物質が除去されたという第三者機関による実証結果が公表されています。

コーウェイ、家庭用RO浄水器フィルタで放射性ヨウ素/セシウムの除去を確認 | エンタープライズ | マイコミジャーナル

国内ですと、寺岡精工やマーフィードなどの会社が有名です。

RO方式の浄水システムは、アクアクララという国内最大手のウォーターサーバー会社が採用していることでも知られます。首都圏でも水道水が汚染されたことで、アクアクララに申し込みが殺到しているそうです。


【活性炭とイオン交換樹脂が効果的】

活性炭は、主に炭素からなる多くの小さい穴のあいた物質で、その穴に分子を吸着する性質があります。そのため、放射性ヨウ素を活性炭に吸着させることで放射性物質を除去します。

イオン交換樹脂については、電荷を持つヨウ素イオンを吸着させることで、放射能除去を行います。

このため、活性炭やイオン交換樹脂(できれば両方)による浄水器であれば、水道水の放射能汚染対策として有効なケースがあるということです。朝日新聞の報道によれば、ポット型浄水器に繰り返し放射能汚染水を通すことで、放射性ヨウ素は90〜99%除去、セシウム137は94〜100%除去できたということです。

以上のことから、活性炭やイオン交換樹脂といった手段によって、放射性ヨウ素131やセシウム137がかなり除染できる、ということになりそうです。もちろん、単発の実験ですので、これだけで判断することはできませんが。

asahi.com朝日新聞社):放射性物質の除去、浄水器で軽減、洗濯も効果 - 社会より。


放射能が除去できる浄水器一覧】

上記の試験で使われたのは次の浄水器です。

・LAICA(イタリア)CAPRI
東レ トレビーノPT302   
・ブリタ(ドイツ)Navelia  
三菱レイヨン クリンスイ cp002
パナソニック TK-CP11
      

すべて70%以上の放射性物質(放射性ヨウ素)が除去できたということです。また、東レトレビーノなど、活性炭とイオン交換樹脂の両方を取り入れた浄水ポットなら、セシウムもある程度除去できるようです。詳しい内容については、実証試験を行った日本放射線安全管理学会のホームページに掲載されています。

日本放射線安全管理学会臨時ページ


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